「メディアで働く女性ネットワーク(WiMN)」とは

「メディアで働く女性ネットワーク Women in Media Network Japan(WiMN)」は、メディアで働く女性で構成される団体で、2018年5月15日に記者会見をしてその設立を公にし、多くのメディアで報道されました。以下に掲げる「設立趣意書」は、その時発表したものです。

新聞、放送、出版、インターネットなど発信するメディアの違いや、正社員・非正社員・フリーランスといった働き方の違い、そして所属組織の壁をのりこえて、私たちは連帯し、社会をよりよくする変化に向けて、働きかけていきます。
メディアで働く女性たちがあらゆる分野で活発に報道していくことは、多様な視点を社会に提供し、女性だけでなく誰もが生きやすい社会を作ることにつながります。
女性がメディアで働きやすい環境を作ることは、憲法21条が保障する報道の自由と知る権利を守り、ひいては民主主義社会の根幹を強化していくことなのです。

私たちは、メディアを変えることで、社会を変えていきます。

 

設立趣意書(全文)

声なき声をすくい上げ、社会に伝える。社会をより良いものにする。私たちはジャーナリズムに携わることに誇りを持ち、人生をかけて取材相手と向き合い、権力と対峙してきました。

先輩たちが道を切り開き、メディアで働く女性の数は増え続けているものの、報道の世界はまだまだ男性が中心です。もちろん、メディアだけではありません。女性政治家は衆議院議員の1割、参議院議員の2割しかおらず、企業の女性役員もわずかです。一方で、非正規雇用の7割を女性が占め、女性の貧困問題は深刻です。保育所不足や女性登用の壁に悩まされる女性も少なくありません。女性が日常的に直面するセクシュアル・ハラスメントの問題は、女性に対する差別的な見方、態度がいまだにこの社会にはびこっていることの象徴です。日本社会の現状が、すべての女性が人権を尊重され十分に能力を発揮できる社会からほど遠いことは、世界経済フォーラムのジェンダーギャップ指数で、2017年に日本が144カ国中114位だったことにも如実に現れています。

これらの事実は、男性中心の考え方と性差別的な権力構造が日本に根強いことを示しています。社会に対して問題提起をする報道の現場に女性の数が少ない、いてもその尊厳と安心して働く環境が守られないままでは、男性優位の社会を変え、女性に対する差別や人権侵害をなくしていくことはとても望めません。

2018年4月、財務次官によるセクシュアル・ハラスメントをテレビ局の女性記者が告発しました。残念ながら、取材先や所属する組織内での女性差別、セクシャル・ハラスメントはいまだに存在しています。これまで、ジャーナリズムに携わる多くの女性たちは、恥ずかしさや、取材先との関係が壊れることへの心配などからなかなか声をあげられませんでした。私たち自身が、声なき声の当事者だったのです。私たちメディアで働く女性は、今回の女性記者による告発に勇気づけられるとともに、今こそセクシュアル・ハラスメントを含むありとあらゆる人権侵害をなくす時だと決意を固めています。

私たちはここに、ジャーナリズムに携わる女性の職能集団として、「メディアで働く女性ネットワーク Women in Media Network Japan(WiMN)」を立ち上げます。メディアで働く女性たちがそれぞれの能力を最大限に発揮し、政治や経済、文化などあらゆる分野で活発に報道していくことは、多様な視点を社会に提供し、女性だけでなく誰もが生きやすい社会を作ることにつながります。女性がメディアで働きやすい環境を作ることは、憲法21条が保障する報道の自由と知る権利を守り、ひいては民主主義社会の根幹を強化していくことなのです。

私たちは、メディアを変えることで、社会を変えていきます。新聞、放送、出版、インターネットなど発信するメディアの違い、正社員、非正社員、フリーランスといった働き方の違い、所属組織の壁をのりこえて、私たちは連帯し、社会をよりよくする変化に向けて、働きかけていきます。