2020.09.07

第5次男女共同参画基本計画素案へのパブリックコメント

メディアで働く女性ネットワーク(WiMN)は、内閣府が募集している第5次男女共同参画基本計画素案に対するパブリックコメント(9月7日締切)に、本日、「メディアで働く女性ネットワーク」として下記の意見を送付しました。私たちの活動と直接かかわってきかねない内容であり、看過することはできないと考え、該当部分の削除を求めました。

第5次男女共同参画基本計画素案へのパブリックコメント

第2部 III 第10分野 教育・メディア等を通じた男女双方の意識改革、理解の促進(該当ページ数 p.83)

【意見】
当団体は、2018年4月に明らかになった財務省事務次官(当時)による女性記者へのセクハラ事件を機に、メディアにおけるジェンダー平等の実現をめざして設立されました。新聞・通信社、放送局、出版社、ウェブメディアで働く、フリーランスを含む全国100人以上の女性が会員です。
「(2)具体的な取組2」では、「女性記者をはじめとするメディア分野等で働く女性のネットワークを構築し、その育成・組織運営に携わる管理職・経営層を巻き込みつつ、男女共同参画の視点からのメディアにおける取組について認識を共有する」としています。この文の主語は政府であり、政府がメディアで働く女性記者らを組織し、メディアにおけるジェンダー平等に向けた取り組みについて政府と認識を共有するとの内容だと判断できます。
メディア各社の経営層や管理職に占める女性割合の低さ等、メディアにおけるジェンダー平等の立ち遅れについては、指摘されるまでもなく当団体は痛感しております。しかし、政府が音頭を取って女性記者らを組織するというのは、政治からの独立性が強く要求されるジャーナリズムに対する介入にあたると当団体は考えます。メディアにおけるジェンダー平等の取り組みは、業界及び各社の自主的な努力にゆだねられるべきものです。政府が組織する女性記者らの「ネットワーク」が政府と「認識を共有する」ということは、そこに時の政権を含む政府の意向が否応なく反映され、その活動を通じてジャーナリズムに影響を与え、結果としてジャーナリズムのあり方にゆがみが生じかねないと強い危惧を抱いております。
また、「女性記者をはじめとするメディア分野等で働く女性のネットワーク」という文言は当団体名を想起させます。当団体の設立は各メディアで報道され、『マスコミ・セクハラ白書』も今年2月に出版しました(ホームページhttps://wimnjapan.net/をご覧ください)。
2018年5月15日付で、当時の野田聖子男女共同参画担当大臣あてに「前財務次官によるセクシュアル・ハラスメント問題に関する要望書」も提出しました。当団体会員が内閣府に問い合わせたところ、担当者は当団体の存在を知らなかったとのことですが、素案の文章ですと政府が屋上屋を重ねようとしているかのような疑念も生じかねません。
以上の理由から、当団体は、「(2)具体的な取組2」は削除されるべきものと考えます。2020/9/7提出